グランプロデンタルクリニック銀座

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院長ブログ

インプラントの噛み合わせについて

今回は、インプラント治療後に起こってしまう問題についてお話しします。
 
一番多いトラブルと言われているのが骨からインプラントが外れるということではなく、
ガイドデント社(インプラント保証の会社)のデータによりますと、「インプラント上部構造」と呼ばれるセラミックなどの歯の部分についてでした。
 
セラミック
 
 
仮に骨が少ないところにインプラントを入れたとして、骨の支えがあまりなく経過が悪いというのは理解できるかもしれません(それでも問題になって欲しくはないのですが)。
 
しかし、骨があるところにインプラント入れたのになぜトラブルになるのでしょうか。
 
クエスチョンマーク
 
 
インプラント上部構造は、食事の時や就寝時に、噛み合わせの力が加わってきます。

POINT

そもそも奥歯には食事のときで20kgぐらい、それ以外の時に力一杯噛み締めると20kg~200kgの力が加わると言われています。

インプラントはもともとの自分の歯より噛んだ時の感触が鈍いので(歯根膜という部分がないことによります)、食事の時も以前の自分の歯の時よりも大きい力で噛んでしまうかもしれません。
 
また個人差はありますが、就寝時の歯軋りと食いしばりの力がインプラント上部構造の負担になります。
 
上部構造に使う材料や方法によって、トラブルの頻度は違っているようですが、残念ながら全て解決という結果にはなりません。
 
全ての方に起きるわけではありませんが、残念ながら上部構造の破折・脱離などが起きてしまうことがあります。

いつもお話しすることなのですが、やはり口腔内の治療においてはインプラントであってもどのような治療であっても「噛み合わせ」がとても重要だという結論になっていると思います。

 
トラブル

ここでは、二つの噛み合わせを考えたいと思います。

 
一つは、昼間(というか起きている時)の噛み合わせ。
もうひとつは就寝時の噛み合わせです。
 
昼間に関しては、可能な限りその患者様にとって機能的に理想的な噛み合わせを再現することが治療目標になります。
これが達成できると前歯・犬歯・奥歯・顎関節・筋がバランスのとれた状態になるので、インプラントも含め他の歯への病的な力の負担が少なくなり経過が良い口腔内の状態が再現できます。
 
ですが就寝時に関しては、機能的に理想的な噛み合わせが再現できても、寝ている間に起きてしまう 歯軋り・食いしばりに対しては別の対策が必要になることがあります。
 
歯ぎしり
 
こちらについては力のかかり具合に個人差が大きく、何も問題が起きない方もいますし高い頻度で歯へのトラブルが起きる方もいらっしゃいます。
 
歯軋り・食いしばりの強い方は、就寝時によく調整されたマウスピース(ナイトガード)を使って頂きたいと思います。
 
マウスピース
 
ナイトガードといってもクリニックによって作製方法や調整方法はまちまちです。
 
私はこれまで、マウスピースを噛み合わせ治療や顎関節治療、アスリート向けなど、様々な目的でおそらく1000個ぐらいは使って治療をしてきていると思います。

現在はインプラントの患者様の中で必要な方には顎関節や筋の状態・歯軋り検査などを行なって、硬い材料、柔らかい材料、厚み、調整方法などを変えて一人一人に合ったマウスピースを作製するようにしています。

 
マウスピース
 
 
このように昼間に対してはその方にあった機能的な噛み合わせを再現し、
就寝時には歯軋り・食いしばりから力を分散するナイトガードの作製という二つの噛み合わせを考えることがインプラントの噛み合わせにとって大切
だと思います。

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