歯科ドックについて

歯が痛くなってから、歯を削る治療のために歯科クリニックに行くのではなく、
人生100年時代を迎える準備として、歯を守り、健康寿命の延伸のためにも、
皆様にお口のことをもっと知って欲しい、
皆様のデンタルIQのアップにお役に立ちたいと思っています。

歯科と健康寿命の関わり

咀嚼機能の維持は、健康寿命に深く関連しています。

永久歯の数は親知らずを除くと28本ですが、

「残存歯数が24本以下の人は、25本以上の人と比較すると、1.55倍脳卒中を発症する割合が高かった。」

「20本以上歯がある人に比べると、残存歯数が10本未満になると、要介護になる危険度が1.5倍になる」

「歯の喪失数が増えると、認知症の発症リスクが高くなる」

「歯を10本以上喪失していると、死亡リスクが5割以上高くなった」

などのデータがあり、丈夫な歯でしっかりと噛めるということが、健康寿命にとっていかに大切かということを再認識します。

歯を失ってしまう3大原因は「歯周病・虫歯・歯根破折」です。この3つの合計だけで、なんと84%になります。

つまり、「歯周病・虫歯・歯根破折」を予防すれば、歯を守ることができると言っても良いのでないでしょうか。

歯周病と虫歯は口腔内細菌が原因で、歯根破折は噛み合わせる時の力が原因ですので「細菌と力のコントロール」ができれば歯を守れるのです。

歯周病や虫歯になってから早期発見・早期治療も大切なのですが、できればそのような病気になる前にまだ未病の段階で歯周病や虫歯にならないように有効な予防策をとったほうがより良いのでないでしょうか。

実際には歯周病や虫歯が発症するリスクは人ぞれぞれ違いますので、当然、日常の口腔内清掃の精度や歯科クリニックでの定期的なメンテナンスの頻度などの予防方法も一人一人に合わせてご提案した方が良いと考えています。

 

次は、噛み合わせに関してです。

私たちは80歳以上で20本以上歯が残存している方を8020達成者と呼んでいますが、80歳〜90歳の方が対象となったある報告(平均年齢82歳)では平均残存歯数は25.6本でした。

つまり一人あたり2本か3本しか抜歯に至っておらず、噛み合わせは前歯と奥歯が相互に守りあっている私が考える理想的な咬合パターンだったという報告があります。

現在、健康寿命の平均は男性が約72歳、女性は75歳で、それ以降は他の方による介護などが必要になってしまうと言われ平均寿命はそれぞれ81歳、87歳です。

そこから考えても噛み合わせは健康寿命に大きく影響していると推測されますし、少なくても「良い噛み合わせが歯を守る」ということがわかります。

例えば、インプラント・矯正・セラミックなどの補綴治療などは、良い噛み合わせを維持するという目的でも有効だと思います。

歯科ドックについて
(健康寿命の延伸のために)

そこで、グランプロデンタルクリニック銀座では、
「一生涯にわたって 歯を失わず 歯を守り 健康寿命の延伸に繋がるように」
という目的で、25年以上に渡る臨床経験からオリジナルの歯科ドックをご用意しております。

所要時間は2時間ほどかかりますが、「歯を失ってしまう口腔内の7つのリスク」を調べます。

この歯科ドックによって大切な歯を守るためにどんなリスクがお口に潜んでいるかを調べ、歯を守るために何をした方がいいのかという対策を考えます。

よく氷山の一角と言いますが、まさしくこの言葉があてはまるかもしれません。

口腔内に一部見えている情報から、水面下の氷山の本当の大きさを予想するように、将来的なリスクを予想するのです。

現在のままでも良いこともあるでしょうし、すぐに改善すべきこともあるかもしれません。

また、経過を見ながら検討することもあるかもしれません。

口腔内の状態がわかりしっかりとした予防をすれば歯を守ることができると考えています。

歯科ドック検査内容は下記になります。

  • 医療面接
  • 3種類のレントゲン検査
  • 歯の模型製作のための型取り
  • 噛み合わせ検査
  • 咀嚼筋検査
  • 顎機能検査
  • 顎関節検査
  • 唾液検査
  • 歯垢のPCR検査
  • 歯茎の状態検査
  • 口腔内写真撮影
  • 顔貌写真撮影
  • 歯軋り検査

それらの結果を以下の項目に分けて整理し、診断いたします。

診断項目

1:歯周病

歯周病菌のPCR検査、歯周病チャート、レントゲン、口腔内写真

2:虫歯

唾液検査(虫歯菌数・唾液による虫歯の防御機能)、レントゲン、口腔内写真

3:根管治療

レントゲン

4:噛み合わせ

フェイスボウによる咬合器付着された模型測定、咬合高径、咬合平面、アンテリアガンダンス、
中心位ー習慣的な咬頭嵌合位の差異、咀嚼筋の圧痛検査(触診)口腔内写真、顔貌写真

5:顎関節

顎関節規格CTによる形態と顆頭位の診査、開口運動路測定、開口量測定

6:歯軋り

ブラックスチェッカー(後日郵送しますので、実際の就寝時に行って頂きます)

7:口腔内清掃の習慣

検査結果は、後日30分〜1時間かけて、ご報告させて頂きます。

その際に、一生にわたる自分の歯との付き合い方(治療の必要性・メンテナンスの方法など)をご説明いたします。