インプラントの症例 詳細

下顎の奥歯が4本欠損

治療前

治療前

ブリッジの1種に、奥歯がないときに、後方へ延長したタイプがあります。この治療法は、ブリッジとしては、経過が良くない時が多いです。

この方の場合、2本の歯を喪失したために、他院で延長ブリッジの治療を行っていましたが、その結果さらに2本の歯を虫歯で抜歯しなくてはならなくなりました。

骨の高さが不足していたことから、標準より少し短めのインプラントも使用したために、喪失歯4本に対して、4本のインプラントを使用しました。
また、骨の幅が不足している部分には、GBRによる骨再生の手術もインプラントの手術と同時に行っています。

2次オペ時に、インプラント周囲の歯肉が、引っ張ると動く弱い粘膜であったために、固くて丈夫な歯肉の移植手術を行っています。

最終的な上部構造は、ジルコニアを使用した連結されたオールセラミックにより作製しました。
短めのインプラントの場合は、咬合力への抵抗力、強度を考慮し、1本ずつセパレートでは歯を作らず、連結したタイプで歯を作ります。

治療後

治療後

この症例の治療内容と料金、
副作用(リスク)について

治療メニュー 骨造成と遊離歯肉移植を伴う下顎臼歯部へのインプラント治療
治療内容 歯科インプラント治療とは、歯の抜けた部分のあごの骨に、デンタルインプラント(人工歯根)を埋め込み、人工の歯をその上に装着する治療法です。この症例では、抜歯後、歯肉・歯槽骨の治癒を3ヶ月待ってから、インプラント治療を行っています。その際にインプラント埋入するには顎骨の幅が不足していたために、GBRを併用しています。さらに、2次オペの際に、口腔前提が浅く、頬粘膜が直接インプラント上部にくるために、上顎の口蓋部分から角化歯肉をインプラントの頬側に移植し、インプラント周囲の歯肉の安定度を向上させて、清掃性もよくなっています。
治療の副作用
(リスク)
手術の際には、下顎骨内の太い神経・動脈、隣在歯・周囲の歯槽骨を傷つけない様に、術前に、外科的・噛み合わせ的な側面から十分な診査を行います。また、術後1〜2週間に腫脹・内出血などがおきることもあります。まれに、インプラントが骨と結合せずに、脱落することや、治療中の仮歯、治療後のセラミックについては、欠けたり、外れることもあります。歯槽骨・歯茎の状態によって、治療の難易度がことなるために、必ずしも同様の結果になるとは限りません。
治療価格 この症例は、4歯分の治療ですが、1歯分あたり、70万円〜90万円(歯槽骨・歯肉の状態・セラミックの種類などによって異なります)

症例写真

治療写真

初診時:右下の奥歯を4本喪失した状態です。レントゲンでは、延長ブリッジが虫歯になり、歯との隙間が確認できます。

治療写真

治療写真

骨量が不足し、下顎の太い神経である下歯槽神経までの有効な骨の高さを正確に把握する必要があり、CTレントゲンでの精査をし、そのデータ上でインプラント治療の計画を立てました。1次オペ:骨幅が足りない部分に、骨再生のGBRを同時に行っています。2次オペ:インプラント周囲に、固くて動かない歯肉を獲得するために、遊離角化歯肉移植術(FGG)を行っています。仮歯を支えるためのアバットメントをセットしました。

治療写真

治療写真

オールセラミッククラウンにより、審美的で、衛生的な最終補綴物がセットされました。

治療写真

万が一のセラミックの破折などの時に簡単に外して修理出来るように、小さい突起物が内側についています(気になるときは削合できます)。

治療写真