インプラントの症例 詳細

下顎の奥歯が2本欠損

治療前

治療前

全顎的に、中程度の歯周病の方でした。残念ながら、左下の2本の奥歯は歯周病の進行が特に進んでいたために、抜歯を選択せざるをえませんでした。

その後、上の歯との噛み合わせを考え、2本のインプラントによる治療を行いました。
最終的な上部構造は、ジルコニアを使用したオールセラミックにより作製しました。

治療後

治療後

この症例の治療内容と料金、
副作用(リスク)について

治療メニュー 遊離歯肉移植を伴う下顎臼歯部へのインプラント治療
治療内容 歯科インプラント治療とは、歯の抜けた部分のあごの骨に、デンタルインプラント(人工歯根)を埋め込み、人工の歯をその上に装着する治療法です。この症例では、抜歯後、歯肉・歯槽骨の治癒を3ヶ月待ってから、インプラント治療を行っています。さらに、2次オペの際に、口腔前提が浅く、頬粘膜が直接インプラント上部にくるために、上顎の口蓋部分から角化歯肉をインプラントの頬側に移植し、インプラント周囲の歯肉の安定度を向上させて、清掃性もよくなっています。
治療の副作用
(リスク)
手術の際には、下顎骨内の太い神経・動脈、隣在歯・周囲の歯槽骨を傷つけない様に、術前に、外科的・噛み合わせ的な側面から十分な診査を行います。また、術後1〜2週間に腫脹・内出血などがおきることもあります。まれに、インプラントが骨と結合せずに、脱落することや、治療中の仮歯、治療後のセラミックについては、欠けたり、外れることもあります。歯槽骨・歯茎の状態によって、治療の難易度がことなるために、必ずしも同様の結果になるとは限りません。
治療価格 この症例は、2歯分の治療ですが、1歯分あたり、64万円〜70万円(歯槽骨・歯肉の状態・セラミックの種類などによって異なります)

症例写真

治療写真

レントゲンから、左の2本の奥歯は重度の歯周病のために、歯の周囲の骨が無くなってしまったために、抜歯と診断しました。もし、このままこの奥歯を残しておくとさらに骨吸収を起こしてしまいます。また、親知らずが残っているとインプラント治療にあたって感染などのリスクが高くなるので一緒に抜歯します。

治療写真

抜歯後、3〜4月の状態です。歯肉が治癒していますが、それに伴い顎骨の形も凹凸がなく、平坦になるように治癒したようです。

治療写真

抜歯の時に、大きな骨欠損に、骨を再生させることを目的に固形のコラーゲンを多めに入れておきました。このコラーゲンが抜歯時の血液を吸収しますが、この血液には骨へ置き換わる細胞が多量に含まれています。3〜4ヶ月後には、写真のように骨再生をし、骨欠損の凹みは見られなくなっていました。

治療写真

1次オペ:インプラントが2本、埋入されています。このあと、骨の上のジグは外します。

治療写真

インプラントの上に、アバットメントが装着されたところです。スライドにはありませんが、インプラントの周りの歯肉の強化のために、上顎の口蓋から歯肉の移植手術をすでにしています。

治療写真

オールセラミッククラウンにより、審美的で、歯周病やインプラント周囲炎の原因であるプラークが、付着しにくい衛生的な最終補綴物がセットされました。

治療写真

2本のインプラントで治療された部位の骨は、安定し平坦な形状を保っています。他の部位に対しては、毎月クリーニングを行うことで歯周病の進行を防いでいます。